乳がん転移 癌性リンパ管症で亡くなりました

人生の転機にて、人生の目的を見つめてゆきます

乳がん転移 「死の瞬間」 霊的器官の完成

乳がん転移 「死の瞬間」

霊的器官の完成

 

 

前回、「死の瞬間」について、現代医学の 生理学的側面 からと、霊的側面 からの説明を見てきました。

 

すなわち、肉体的には、臨終の半日から一日前くらいから、徐々に心臓と肺が働くのを止めて血圧と呼吸が徐々に低下し、死に向かってゆき、最後は、穏やかに死を迎える

 

一方、霊的には肉体と霊体をつなぐシルバーコードが、伸びたり縮んだりしながら、徐々に細くなって切れていくシルバーコードが 切れるとき は、大半の人は 意識を失い 深い眠りの状態 に入っていて、切れる瞬間 は、ほとんど意識を失っており、「死の眠り」にある。死に際しての 苦悶の表情 や 身もだえ の様子があっても、当の本人は、何の 苦しみも痛みも感じていない のが普通だということでした。

 

それでは今回、スピリチュアリズムの祖として英語圏で有名な霊能者である アメリカの アンドリュー・ジャクソン・ディヴィス が、驚異の霊視能力で観察した、「死の瞬間」についてご紹介します。この観察記録は、少し長いので、二回に分けてご紹介します。

 

 ・書名:世界心霊法典 第三巻 スピリチュアルリズムの真髄

 ・著者:ジョン・レナード

 ・訳者:近藤千雄

 ・出版:国書刊行会

(引用は、第二部 第二章 「死」の現象とその過程 より。引用箇所は、色付き文字。太字と下線は私が入れています)

 

患者は六〇歳くらいの女性で、亡くなられる八か月前に私のところへ診察のために来られた。症状としてはただ元気がない、十二指腸が弱っている、そして何を食べてもおいしくない、ということくらいで、別に痛いとか苦しいといった自覚症状はなかったのであるが、私は直感的に、この人は遠からず ガン性の病気 で死ぬと確信した。八カ月前のことである。

 

もっともその時は八カ月後ということはわからなかった。(霊感によって地上の時間と空間を測るのは私にはできないのである)しかし、急速に 死期 が近づきつつある ことを確信した私は、内心ひそかに、その〝 死 〟という、恐ろしくはあるが、興味津々たる現象を是非観察しようと決心した。そして、そのために適当な時期を見はからって、主治医として彼女の家に泊まり込ませてもらった。
 
 いよいよ死期が近づいた時、私は幸いにして身心ともに入神しやすい状態にあった。が入神して 霊的観察 をするには、入神中の私の身体が他人に見つからないようにしなければならない。

 

私はそういう場所を探しはじめた。そして適当な場所を見つけると、いよいよ 神秘的な死の過程 とその直後に訪れる 変化の観察と調査 に入った。その結果は次のようなものであった。

 

 もはや肉体器官は統一原理であるスピリットの要求に応じきれなくなってきた。が同時に各器官はスピリットが去り行こうとするのを阻止しようとしているかにみえる。すなわち筋肉組織 運動(モーション)の原素 を保持しようとし、導管系統(血管・リンパ管等)は 生命素(ライフ)を保持しようとし、神経系統 感覚(センセーション)を保持しようとし、脳組織知性(インテリジェンス)を維持しようと懸命になる。

 

つまり肉体と霊体とが、友人同士のように互いに協力し合って、両者を永遠に引き裂こうとする力に 必死の抵抗を試みる のである。

 

その必死の葛藤が肉体上に例の 痛ましい死のあがき となって現われる。が、私はそれが実際には決して苦痛でもなく不幸でもなく、ただ単にスピリットが 肉体との協同作業を一つ一つ解消していく反応 にすぎないことを知って、喜びと感謝の念の湧き出るのを感じた。

 

 やがて頭部が急に何やら キメ細かな、柔らかい、ふんわりとした 発光性のものに包まれたするとたちまち大脳と小脳の一番奥の 内部組織が拡がり始めた。大脳も小脳もふだんの流電気性の機能を次第に停止しつつある。ところが、見ていると全身に行き渡っている生体電気と生体磁気が大脳と小脳にどんどん送り込まれている

 

言いかえれば脳全体がふだんの一〇倍も陽性を帯びてきた。これは 肉体の崩壊 に先立って必ず見られる現象である。

 

 今や 死の過程、つまり 霊魂と肉体の分離の現象 が完全に始まったわけである。脳は全身の電気と磁気、運動と生気と感覚の原素を、その無数の組織の中へと吸収し始めたその結果、頭部が輝かんばかりに明るくなってきた

 

その明るさは他の身体部分が暗く、そして冷たくなっていくのに比例しているのを見てとった。続いて驚くべき現象を見た。頭部を包む柔らかくてキメの細かい発光性の霊気の中に、もう一つの頭 が くっきりとその形体を 現わし始めた のである。念のために言っておくが、こうした超常現象霊能 がなくては 見ることはできない。

 

肉眼 には 物質 だけが映じ、霊的現象 が見えるのは 霊眼 だけなのである。それが大自然の法則 なのである。さて、その新しい頭の格好が一段とはっきりしてきた。形は小さいが、いかにも中身がギッシリつまった感じで、しかも まばゆいほど輝いているために、私はその中身まで透視することもできないし、じっと見つめていることすらできなくなった。

 

この 霊的な頭部 肉体の頭部 から姿を現わして形体を整え始めると同時に、それら 全体を包んでいる霊気 が大きく変化し始め、いよいよその格好が出来あがって完全になるにつれて霊気は徐々に消えていった。このことから私は次のことを知った。

 

すなわち 肉体の頭部 を包んだ柔らかで キメの細かい霊気 というのは 肉体から抽出されたエキス であって、これが 頭部に集められ、それが 宇宙の親和力の作用 によって、霊的な頭 こしらえ上げるのだと。

 

 表現しようのない驚きと、天上的とでもいうべき畏敬の念をもって、私は眼前に展開するその 調和のとれた神聖なる現象 をじっと見つめていた。頭部に続いてやがて首、肩、胸、そして全身が、頭部の出現の時とまったく同じ要領で 次々と出現し、きれいな形を整えていった

 

こうした現象を見ていると、人間の霊的原理を構成しているところの未分化の粒子 とでもいうべき 無数の粒子 は、不滅の友情〟にも似たある種の 親和力 を本質的に備えているように思える。霊的要素が霊的器官を構成し完成していくのは、その霊的要素の中部に潜む親和力の所為である。というのは、肉体にあった欠陥や奇形が、新しく出来た霊的器官では 完全に消えている のである。

 

言いかえれば、肉体の完全なる発達を阻害していた 霊的因縁 が取り除かれ、束縛から解放された 霊的器官 が全ての 創造物に共通した性向 に従ってその 在るべき本来の姿 に立ち帰るのだ。

 

 こうした霊的現象が私の霊眼に映っている一方において、患者である老婦人の最期を見守っている人々の肉眼に映っているのは、苦痛と苦悶の表情であった。しかし実はそれは苦痛でも苦悶でもない。霊的要素が手足や内臓から脳へ、そして霊体へと抜け出て行くときの〝反応〟にすぎないのであった。

 

 霊体を整え終えた霊は自分の亡骸の頭部のあたりに垂直に立った。これで六十有余年の長きに亙って続いた二つの身体のつながりがいよいよ途切れるかと思われた次の瞬間、私の霊眼に 霊体の足先と肉体の頭部とが一本の電気性のコードによって結ばれている のが映った。

 

明るく輝き、生気に満ちている。これを見て私は思った。いわゆる 『死』 とは 霊の誕生にほかならないのだ、と。次元の低い身体と生活様式から、一段と次元の高い身体と、それに似あった才能と幸福の可能性を秘めた世界への誕生 なのだ、と。また思った。

 

以上のように、死の瞬間、シルバーコードが切れるまでの間に、霊体を構成するいろいろな器官が、無数のきめ細かな発光性の粒子によって完成していくことが分かります。

 

さらに、新しく出来た霊的器官は、肉体的欠陥が消えて、在るべき本来の姿に戻っていくんですね。まさに、肉体の次元を終えて、精妙化された次元の本来の身体を現して、霊体が顕現してゆくのです。

 

それでは、この後、霊体としての旅立ちへの観察が続きますので、次回ご紹介させていただきたいと思います。

 

スピリチュアルリズムの真髄と A・J・ディヴィス

 

願わくば、妻の霊に一歩、また一歩、近づけることを願って🌺